空とギター

QAZZ — 004

企画:石田久二
発売元:まるいひと株式会社

空とギター

QAZZ-004

演奏者

Acoustic Guitars奥田 英理
Bass納 浩一(1〜8)
Drums榊 孝仁(1〜4, 6〜8)

試聴

収録曲

QAZZレーベル第四弾。ギタリスト奥田英理のリーダーアルバム。プロデューサー石田がスターバックスで偶然見かけた、自著を読む女性客に声をかけたことが奥田との出会い。ドラムの榊孝仁を介して紹介されたこの「導き」のような縁から、野心的なギタートリオ作品が生まれた。ベースには、日本ジャズ界の大御所で「黒本」ことスタンダードバイブルの監修者としても知られる納浩一を迎えている。

本作最大の特徴は、奥田が全編をアコースティックギターで演奏していること。通常はフルアコ(フルアコースティックギター)が主流のジャズギターにおいて、ギタートリオをアコギで貫く試みはきわめて珍しい。1曲目「Four on Six」はウェス・モンゴメリーの代表曲をファンキーなシャッフルから4ビートへと展開し、納のランニングベースが光る。「Silver Stone」「Walk to the Light」は奥田のオリジナルで、いずれもヨーロッパのレーベルECMを思わせる透明感ある世界を描く。

「This I Dig of You」はハンク・モブレーの隠れた名曲、「Teddy O'Neill」はアイルランド民謡をギターとベースのデュオで奏でる珠玉の一曲。「Subconscious-Lee」はリー・コニッツに捧げたコンディミの難曲で、本作の白眉と称される演奏だ。スピッツ「空も飛べるはず」はタイトルにも掲げられた一曲で、奥田はイントロとテーマのみを担当しソロは納に委ねる。榊のオリジナル「Airport」を経て、ラストは「Blue Monk」をソロで締めくくる。

ジャケットは少女漫画家・愛田カノンが手がけ、ジャズの内容とのギャップも本作の個性となっている。アコースティックギターでジャズの可能性を広げると同時に、ジャズ本来の心地よさを改めて感じさせる快作である。

品番:QAZZ-004
企画:石田久二
発売元:まるいひと株式会社