QAZZ — 005
レーベル:QAZZ
企画:石田久二
発売元:まるいひと株式会社
QAZZ-005
演奏者
試聴
収録曲
QAZZレーベル第五弾。ソロアルバム『おみずさま』に続く、阿部篤志リーダーのピアノトリオ作品。ドラムに榊孝仁、ベースに芹澤薫樹を迎えた全9曲。阿部と芹澤は都内を拠点に様々なギグで顔を合わせる旧知の間柄。福岡在住の榊とは前年の企画で初共演したが、阿部いわく「音楽に対するあり方が似ている」と意気投合。三者三様の個性が対等に鳴り響くアルバムとなった。
レコーディング前日にまったく同じ内容でライブを行い、翌日収録するという手法で熱量と完成度を両立させた。2021年、緊急事態宣言が明けて間もない時期の大盛況なライブの翌日に収められた演奏である。コロナ禍という時代背景を反映してか、会場の温度は最初から異様に高く、観客とミュージシャンが一体となって「今この瞬間の音楽」を共有した記録でもある。
冒頭の『Cheek to Cheek』はピアノソロから始まるスウィンギーなナンバー。ボサノバの傑作『One Note Samba』、阿部オリジナルの『紫陽花』は現代音楽的なテクスチャーを持ちながら日本の梅雨の空気感を漂わせる。カーペンターズの『I Need to Be in Love』はジャズの語法で再解釈。タイトル即興曲「まるいひと」は「まるいひと=ドミドソラ」のモチーフがカノン進行の上で何度も変容しながら登場する。
芹澤のオリジナル『痕跡』はハードボイルドなサスペンス調、榊のオリジナル『りひと』は息子への愛を込めた叙情的な作品。ユーミン『中央フリーウェイ』はアップテンポで疾走し、ラストの『We're All Alone』はボズ・スキャッグスの名曲でデザート的な締めくくりとなる。収録曲はすべて石田久二によるセレクション。QAZZが「ジャズ」というジャンルの枠を軽々と超えることを体現した、シリーズ随一の親しみやすさを持つ一枚だ。
レーベル:QAZZ
企画:石田久二
発売元:まるいひと株式会社